八ヶ岳

5-1蓼科山 1990-6-24

八ヶ岳主脈縦走の北部として北八ヶ岳を歩く。

1991年6月24日(日)晴
女神茶屋(4:45)→蓼科山(6:40)→大河原峠(8:50)→双子池(9:45)→大岳(10:45)→横岳(11:40)→亀甲池(12:35)→竜源橋(13:55)→女神茶屋(14:10横岳から蓼科山を望む
 今回は妻も行きたいというので一緒に蓼科山へ向かった。大河原峠から分かれて妻は先に女神茶屋へ引き返し、私はさらに大岳、横岳を経由して女神茶屋に下る予定だ。
 梅雨時の晴れ間の登山を楽しむ。女神茶屋の登山道入口からしばらくの間レンゲツツジが熊笹に混じり咲いている。花の時期もちょうど盛りだ。
 山頂は360度の展望台だ。西から南西にかけて美ヶ原の山並や白樺湖が見える。南には八ヶ岳だ。主峰の赤岳が鋭く天を突いている。それに硫黄岳、横岳、阿弥陀岳、権現岳の山々が並ぶ。見ているとまた行ってみたいくなってきた。西には秩父連山だ。右から金峰山、国師岳、甲武信岳が並ぶ。そしてその手前にはこれから登る大岳、横岳がある。北に目を移すと妙高山が見えると妻が言う。それらしいが良く分からない。双眼鏡を取りだし確認する。レンズを通すと良く分かる、間違いない。右から妙高山、火打山、焼山、いわゆる頸城三山だ。金山は見えたが雨飾山が確認できない。きっと、山陰になっているのだろう。北には後立山や穂高連峰がも見える。梅雨時にこれだけの展望がてきたのはラッキーだ。満足感に浸り山頂を後にした。
 大河原峠で妻と分かれ双子池に向かう。途中の所々にお花畑があり、ツガザクラや他の花も咲いていたが花の名は良く分からない。
 双子池は名の通り池が2つ並んでいる。雄池と雌池だ。雄池の水は飲料水に使っているので汚さぬよう厳重な注意書きの看板があった。雌池のほうは魚がゆうゆうと泳いでいて、のんびり感が漂う。蓼科山からツツジを楽しむ
 大岳から見る蓼科山はどっしりとして絵になる眺めだ。また、将軍平や大河原峠の山荘の赤い屋根が印象的だ。まるでメルヘンの世界だ。
 横岳山頂少し手前から見る北横ヒュッテと七ッ池や平原の眺めもいい。北横岳を下り亀甲池に着く。この付近は池が多い。また、どの池の水もきれいだ。池のほとりに着くとつい遊んでみたい気分にさせられる。天祥寺平から少し下った水場にいい色をした苔があった。少し採取し家の庭に植えて見た。
 なだらかな山道を歩くと女神茶屋はもうすぐだ。

 

 蓼科山から赤岳の眺め

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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5-2八ヶ岳南北縦断縦走 1991-8-12〜17

八ヶ岳を南北に走る主脈を縦走してみたくなり、麦草峠から横岳を往復しそこから南下し硫黄岳、主峰の赤岳を経て西岳まで歩いてみた。

1991年8月12日(月)曇
麦草峠駐車場(6:00)発(6:50)→五辻→横岳ロープウエィ山頂駅(9:00)発(9:30)→横岳(10:40)→三ッ岳(1150)→雨池峠→縞枯山(11:00)発(12:00)→茶臼山→駐車場(14:20)発(16:00)→白駒池・青苔荘キャンプ地(1630)幕営高見石付近からの光芒
 麦草峠から車道を少し西に進み横岳ロープウエィ山頂駅に行く茶臼山・冷山歩道に入る。この時期の五辻、ロープウエィ山頂駅に至るこのルートはお花畑だ。オタカラコウ、アルバダケブキ、ミヤマリンドウ、マツムシソウ、タムラソウ等数えきれないのど多くの種類のお花が咲き乱れている。今日は時間がある。思いのままあちこちに寄り写真撮影をする。太陽光も欲しいが生憎の曇り日だ。フラッシュ撮影も試みた。
 山頂駅上部の坪庭は天狗原のようで美しい。溶岩に松の木、コメヅカ、コケモモの緑との配色がいい。横岳で少し休み双子池を回り雨池峠へそこから縞枯山に登り小休止。視界のきく岩の上で展望しながら腹ごしらえをする。
 茶臼山を通って駐車場に戻り、荷物をまとめて縦走の準備をし出発する。初日の幕営地は白駒池湖畔のキャンプ場だ。

13日(火)晴
青苔荘キャンプ地(5:20)→高見石(6:50)→東天狗(10:20)→西天狗往復→夏沢峠→本沢温泉→本沢温泉キャンプ場(14:00)幕営
幕営料:入湯料込みで¥950中山付近から天狗岳を望む
 中山山頂からの眺めはなかなかいい。北アルプスの穂高連峰を見ればまず、槍ヶ岳がキワだって目に飛び込んでくる。その左手には乗鞍岳、御岳がみえる、さらにその左に中央アルプスが見えるが雲か邪魔して山名は良くわからい。また、右に目を移すと後立山の山並がある、こちらも雲で山の頂きを隠している。
 箕冠山(みかぶり)手前の根石山荘前でコマクサの群生を見た。こんな広く生息している所はこれまでの山行で始めてだ。ロープで保護しているがカメラのレンズが届く限り近寄って撮影した。この手前で本沢温泉に下ろうか思案したがこっちに来て良かった。
 夏草峠から本沢温泉に立ちよりひと風呂浴びて汗を流すことにした。温泉は囲いも無い畳2畳ぐらいの露天風呂だ。先客の若夫婦と子どもの3人で入っていた。離れた所で順番待ち。先客が上がったので早速入る。でも、熱い、すぐに入れそうにない。少し離れたところに沢水が流れているが使えない。ゆっくりならして入った。上がると肌がユデタコのように真っ赤になった。しかし、さっぱりし再びザックを担いでキャンプ場に下った。

14日(水)晴
本沢温泉キャンプ場(5:00)→夏草峠(6:00)→硫黄岳(7:00)→横岳(9:00)→赤岳(11:30)→阿弥陀岳往復→赤岳(14:30)→キレット小屋キャンプ場(15:30シロリンドウが美しい
 硫黄岳山荘の東側はお花畑になっていた。コマクサ、八ヶ岳シャクナゲ、マイズルソウ等多くの花が咲き乱れている。また、八ヶ岳にはコマクサの群生地が多い。硫黄と横岳間の砂礫地、赤岳と阿弥陀岳間そして権現岳のキレット小屋前など、でも、昨日見た根石山荘前が一番印象が強い。
 キレット小屋前から見る夕焼けに染まった空に浮かぶ赤岳から中岳そして阿弥陀岳の光景は本場アルプスのようだ。
 キレット小屋の水場は水量が細い。これだと天気が続くと涸れるのかも知れない。

15日(木)晴
キレット小屋キャンプ場(5:00)→権現岳(6:40)発(8:00)→青年小屋キャンプ場(9:20)幕営→西岳往復→幕営地(11:00
 夜明け前に外に出ると空には満天の星が輝いている。今日も晴れそうだ。小屋の前から見る朝日に染まる主峰赤岳とその山並のモルゲンロードははいつ見ても神秘的な輝きがあっていい。赤岳石室から赤岳を眺める
 権現岳手前で流れる霧の中にブロッケン現象を見た。さらに進み岩場を登ると権現岳の山頂だ。ここからの展望もいい。南アルプスの山並を全貌できる。その左には雲海に浮く富士山が見えるし秩父山槐も頭を出している。時間もあるのでゆっくりと展望を楽しんだ。
 青年小屋の前に今日の幕営地予定の観音平キャンプ場は予約制だと張り紙している。そんなこと知らなかったなぁ。確認しようかと思ったが面倒なのでここで幕営することに決めた。
 幕営後西岳を往復した。西岳山頂にはマツムシソウが咲き乱れていた。

16日(金)晴
青年小屋(5:00)→編笠岳→観音平(8:00)→小淵沢駅(11:00)発(11:23)中央線→茅野駅(13:44)発(14:05)諏訪バス→麦草峠(15:10)登山口駐車場・幕営
 編笠山での朝焼けの展望を楽しみ下山にかかる。観音平のキャンプ場は予約制と表示していたが来てみるとキャンプしている人はいなかったし山荘も営業をしていなかった。山小屋の前に張り出した紙はインチキだと思った。だが、後で考えると予約しないと営業しないという意味のような気がして来た。幕営するだけだから営業なんか関係ないと思ったが。まあ、ここまで来たんだから、どっちでもいいや。
 観音平からは舗装された車道に変わる。道路脇の延命水はコンコンと湧き出ていて飲むと冷たくておいしかった。そこから長い下り道を延々と歩く足を前に出すのも嫌になって来た頃やっと小淵沢駅に着いた。
 駅から電車、バスを乗り継いで麦草峠の駐車場に着き今回の縦走の旅は終了した。駐車場に幕営し今日の打ち上げように家から持って来た1升瓶入の樽酒を飲もうとしたら変な味がする。樽酒だから悪くなったみたいだ。しゃくにさわって水路の側溝に捨てた。ところがその樽酒の匂いが一面に漂ってしまった。

17日(土)晴
麦草峠駐車場→帰宅
 朝から帰路に向かった。

 

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